参加応援プログラム:石巻・女川被災地ガイド

震災から2 年8 ヶ月、ずっと心に引っかかりながら訪れるキッカケが掴めなかった東北の被災地へ、「東北を心に刻む応援プログラム」を利用して行ってきました。訪問地は宮城県石巻・女川エリアです。

この「応援プログラム」は基本的に単品で販売されているので、まずは足の確保が必要(お願いすれば航空券や宿泊場所の手配もしてくれますよ)。今回は、某大手旅行会社のパックツアーを利用しました。新千歳~仙台の往復航空券、仙台市内のホテル1泊、これにオプションでレンタカー2日間をプラスして一人約38000円とかなりお手頃価格です。

1日目は、空港からまっすぐ岩手県の平泉まで足を伸ばして、世界遺産の毛越寺や中尊寺を巡り、夜は仙台で牛タンとビールを堪能、翌日に備えて早めにホテルに帰りました。
ガイドさんとは9 時にJR石巻駅で集合。
石巻市は宮城県出身の漫画家石ノ森章太郎さんにちなんで漫画でマチおこしをしています。駅や市内のあちこちにキャラクターのモニュメントが設置されています。

左側の方が今回のガイド、瀬戸久美子さんです。
瀬戸さんは石巻で飲食店を経営されているところに震災にあい、自宅とご家族は無事でしたが、お店は全壊。その年の6 月から半年間、石巻市役所の臨時職員として、亡くなった方々のご遺体の安置所にお勤めだったそうです。ご遺族との対応や遺品の整理など、
当時の体験を語る瀬戸さんの様子に時々言葉を失ってしまいました。

ここは石巻市の門脇町・南浜町地区。震災前はびっしりと住宅が建っていたそうですが、6 . 9 m の津波に襲われ300 人以上の方が犠牲となりました。今は雑草が伸びていて、わずかに家の土台が残っているだけ。「高台にある幼稚園の送迎バスがあの辺りで津波にのまれたの」など、瀬戸さんの口から聞かなければ震災前の様子を想像することは難しいような気がしました。

女川町の中心部です。今回の津波の恐ろしさを知るには最もわかりやすい場所だそうです。狭い女川湾を通って入ってきた津波は約1 8 m もの高さになっていて、波ではなく、海が迫ってくるようだったといいます。
これは標高1 6 m のところから撮った写真です。
既にがれきは取り除かれ復旧工事が盛んに行われていますが、横倒しになったビルが津波の威力を物語っています。

こちらはトレーラーハウス宿泊村「E l f a r o( エルファロ)」。震災後女川町内には宿泊施設がなく、町民の家族や支援者、工事関係者などは仙台をはじめとする内陸部から毎日数時間かけて通ってくるしかありませんでした。この状況をなんとかしたいと、町内の被災旅館4 社が新法人「女川町宿泊村協同組合」を設立して昨年の1 2 月からこのトレーラーハウスの営業を開始しました。女川町のほとんどが建築制限区域となっていますが、基礎を打つことなく設置可能で復興の状況に合わせて移動できるトレーラーハウスを活用することでこの課題をクリアすることができたそうです。今回は泊まることはできませんでしたが、女子の心をくすぐる可愛いくてセンス溢れるこの施設、次回は是非利用したいと思います。


女川町の中で奇跡的に被害が少なかった、蒲鉾工場の「高政」。震災後、水や電力の確保が厳しい中生産ラインを稼働させ、避難している町民などに自社の蒲鉾を配ったそうです。9月には震災前からの計画だった新工場をオープンさせ、地元の雇用を守るなど、社をあげて復興支援に取り組む姿勢は今も変わりません。工場では蒲鉾の生産ラインの見学や、蒲鉾を焼いて食べる体験なども行っています。女川の新鮮な海産物から造られた蒲鉾は絶品でした。

被災地は少しずつ復興が進み、震災の爪痕を残しているところは徐々に少なくなってきています。「震災の風化」が叫ばれている今だからこそ、被災地を訪れ、瀬戸さんのような方から直にお話を聞き、自分自身で感じてくることが大切なのだと思います。

「自分も被災者だけど、家も家族も失ってたったひとり残された人の気持ちはわからない。でもわかろうと努力する気持ちを忘れちゃいけない」と話す瀬戸さん。瀬戸さんはスコップを栓抜きなどで叩いてまるで三味線を引いているように演奏する「スコップ三味線」の師範でもあるそうです。地元のメンバーと「石巻スコッパーズ」を結成し、復興を訴えるために、県内はもちろん東京などでも公演を行っているそうです。自身も被災者でありながら、ボランティア活動や被災地ガイドなどに走り回る瀬戸さんの言葉は本当に心に響きました。
ありがとうございました。

「東北を心に刻む応援プログラム」は、この他、岩手県の釜石市や陸前高田市、福島県のいわき市でも参加が可能です。
震災からの復興に頑張っている被災地の姿を、是非心に刻んできてください。

石巻スコッパーズ

El faro(エルファロ)

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